まず何よりも先に、対戦相手の魔由美選手、関係者の皆様に今回の件をお詫び申し上げます。

本当に申し訳ありませんでした。
全てはトレーナーの自分の責任です。

選手には何の責任もありません。
トレーナーがしっかり選手の体重を把握、
管理できなかった自分の責任です。

それを試合成立に向けて前向きに協議していただいた
DRAGON GYMの佐藤会長にお詫びし、試合を受けた事に感謝します。

それとは別に、七美がどれだけ頑張って減量頑張ったかを伝えるのも自分の役目かと思い、ここに簡単に書きます。


女性特有の体調不良により、どんなに練習してもミットを10ラウンドやろうが15ラウンドやろうが、通常ならすんなり落ちる体重が落ちなかったのが、事の始まりでした。

焦りました。

まず体が動く間はとにかく練習してカロリー消費、そして体を絞っていく。まだ試合は二週間以上ある。

朝、練習して、夜もパターンを変えて練習。
体が慣れないようにする為に。

少しずつ落ちてきたが、思ったほどではない。
追い込み時間はいつもより早めに切り上げ、減量オンリーに。

ここでも動ける間は、走る、縄跳び、シャドー、そのあと、ストーブの前で汗が出なくなるまで座る。

筋肉を落とすのはこの時期無理なので、水分を抜こうとしました。

ですが、初めての事。体がびっくりして防衛反応を起こしたのか、汗も出なくなり始めました。

そして試合前日、動くのもやっとでしたが、サウナに行かせ、試合当日も自宅で朝風呂に。

今回は当日計量の契約でした。

しかし契約体重にはあと少しで落ちませんでした。
そこで対戦相手代表の佐藤会長と協議させてもらいました。

そして再計量でもう少し体重を落とす事、試合は大幅減点、グローブハンデで受けてもらいました。

当然、半病人の七美は力が入らず…。気持ちは折れなかったけど、試合は完璧に負けました。
 
魔由美選手はこれからどんどん上に登っていくでしょう。そしていつかまた、再戦をお願いします。

いまはこんな事言える立場じゃないですが…。

七美をそばでみて思った事は、最後の最後まで体重を落とそうとした、そして試合をやろうとしたその「根性」を見直しました。

並みの子なら、もう心折れてたでしょう。

その「根性」があれば、何にも怖くない。
もちろん「根性論」では試合も勝てないけど、根本にそれがあればどんな練習やトレーニングもできるし、伸び代は無限にある。

まだ16才、若くして減量調整失敗という経験を、本人には財産にしてもらいたい。

それをプラスに変えて教えるのも、トレーナー・コーチの役目だと思っています。

本人は当然、言い訳しませんし、なんでこんな事になったのか想像もできないと思います。

やった事ないですから…。

それを理解できるように教えていきます。ですから、七美を応援している皆様、これからも引き続き応援お願いします。彼女の力はこんなモノじゃありません。

これからそれを証明していきます。

最後にあらためて、対戦相手の魔由美選手と所属ジムの佐藤会長にはお詫びと感謝を申し上げます。