階級にまつわる話を少々。格闘技ではダテに階級制で闘っているわけではない。




体重差は、軽い階級ほど顕著にパワーの差に出てくる。

今回、試合に勝利した真奈長はデビュー間もない頃、

52㎏の相手とも試合させていた、体重47㎏もないのに。

どうしてかと言うと、とにかく試合のチャンスが欲しかった。いわゆる経験だ。

本人はとてもキツかったはず。しかし、

「これくらい、当たり前なんだ。試合とはいつもこれくらいキツいものなんだ。はね返すパワーをつけないとダメなんだ。」

と思ったに違いない。

そういう経験をこなし、前回、今回とようやく真奈長に適した階級で試合を組む事ができた。

そしたら見事、2連勝!

しかも今回は、皆が勝てないかもと思うくらい強い選手だった。

それを判定ながら勝つ事ができた。戦前から勝てると信じていたのは、他でもない、真奈長本人と自分。(o^^o)

なぜなら、今まで体重差がある選手に常に諦めずに最後まで闘っていたから。

それを今回は適正体重で闘う。強い相手であっても、負けないと言う自信があった。

マッチメイクするRIOTが、

「相手が落とせないので、体重をあげてもいいですか?」

と、何度かお願いしてきても、断固として譲らなかった。

それは、真奈長の適正な階級で試合させたかったから。

通常なら、ケンカに階級差はない。合わせるよ。と言いそうな自分が…。笑

そして真奈長は勝った、テクニックでも試合経験でも格上の選手に。

それでも勝てたのは、「圧力」が真奈長にあったから。

前に出る事ができたから、相手のテクニックを潰す事ができた。

それは、そういう練習をやったこともあるが、やはり一番はこれまで重い相手とやってきた経験があるからだと思う。

ここで改めて、礼をいいます。

佐藤選手、キッチリ落として対戦してくれて、ありがとうございました!







さて今度は、その1週間前に試合をした邦博について。

横浜ではいいところまで行ったが、途中から失速して動けず、完敗。

減量ミスと言われても仕方がない。しかし試合した階級は、今の邦博の適正ではないと、試合後に考えた。

タイでハードなトレーニングを積んできた邦博はもはや、元の階級に戻れないほど体が大きくなっていた。

聞けば、タイでは減量せずに試合をこなしていたようだ。

だから、エネルギッシュに動いていた。それと沖縄での落差を見て、疑問は持っていた。

ハードなフィジカルトレーニングで、体の筋肉が太く強くなっていたのだ。

それを元のスーパーバンタム級に戻すのは酷な話。

邦博いわく、

「試合前は減量でせいいっぱいで、練習どころではなかった。」

それで試合しても勝てるわけがない。邦博は、来年からフェザー級でやらせます。


最後に、先週の大雅対辰樹の試合。

本来なら、大雅はフライからスーパーフライ級。辰樹はスーパーバンタム級の選手。

本来なら決して顔を合わせる事はない。
しかし、試合して結果はご覧の通りだ。

ここで言いたい事は、どんな結果でも、もう二度と対戦はないという事。

大雅は沖縄が誇る軽量級のホープだ。東京に出ても十分に通用する。

また辰樹はデビューまで色々あったが、ようやく福岡でデビューできた。

結果はドローだが、九州のフェザー級のベテランをあわやと思わせるパワーを発揮。

前々からその強さには定評があったが、それを証明してみせた。

次回からは、沖縄の若手軽量級の双璧として頑張ってもらいたいと心から願う。

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